醒めるなら、それは夢 1. 序章|1946年・ミュンヘン郊外 殺風景な建物を出て道なりに歩き、たばこ屋の角を折れる。しばらく歩けば大きな公園に突き当たり、池に集うさまざまな姿かたちの水鳥や、芝生と木々の間をせわしなく駆け回るリスの姿を眺めながらそこをぐるりと一周するのがレオの日課だった。 2017.07.01 醒めるなら、それは夢