醒めるなら、それは夢 7. 第1章|1946年・ウィーン
三日後にハンスへ電話をかけたところ、病院の掃除夫をやる気はないかと聞かれた。彼の母親が看護婦として働いている病院で、掃除夫の老人が仕事を辞めることになったらしい。「スイスに移住した息子のとこにいくんだってさ。立ったままの作業が多いから膝が悪いなら少し大変かもしれないが、足腰弱ったじいさんでもなんとかなったんだから大丈夫だろう。なんせおまえは引ったくりを捕まえるくらい元気がある奴だからな。あの身のこなし、まるで軍人みたいだったぜ」
