心を埋める

103. 栄

八月上旬の日曜日、大安吉日に大井の結婚式が執り行われた。 倒れる前に一緒に仕事をしていた面々が久しぶりに一同に顔を合わせたことで同窓会的な雰囲気もあり、参列した栄も楽しい時間を過ごすことができた。 山野木佳奈は六月いっぱいで退職し翌月には渡米した。九月に始まる大学院の授業に備えサ...
お知らせ

拍手&コメント御礼

本日も拍手やコメントありがとうございました。未生を息子さんと重ねてしまうというコメントちょっと笑ってしまいましたが、息子さんは確実に未生より真っ当だと思いますよ……。さて、様々なカップリング予想/希望をこれまでいただいてきました。書き始める前から結末は決めていたので希望に添えなか...
心を埋める

102. 未生

未生が帰宅するのを待ちかねていたかのように優馬が部屋に飛び込んできたのは数日後のことだった。「未生くん、大ニュースだよ!」 弾んだ声でそう告げると、定位置であるベッドの上に飛び乗ってくる。「何だよ、でかい声出して」 自然体で話しかけてくれるだけで嬉しいのだが、未生はわざとらしく呆...
お知らせ

拍手&コメント御礼

本日も感想ありがとうございました。栄の真意がわからずドキドキというコメント複数いただいてしまいました……が、それはともかく今回は未生です!(読み手に優しくない展開)
心を埋める

101. 未生

「あれ、笠井? 久しぶりじゃん」 背後から声をかけられて未生は振り返る。相変わらず調子良い笑顔を浮かべて、そこには古賀樹が立っていた。「そういえば、そうかもな」 未生はそうつぶやきながら記憶を手繰る。最後に樹の顔を見てから軽く一ヶ月は経つだろうか。そもそも例の騒動のせいで未生は三...