神を屠る庭
捕らえられた〈神の使い〉の世話役を務めるのは口をきくことができない青年。触れ合うことは禁断で…
山深い集落。長の次男であるセスは生まれつき口がきけないため人々からは白痴を疑われている。ある日セスは狩猟の場で崖にたたずむ見知らぬ男を見つけるが、人々は彼を山の神の使者だといい捕らえてしまう。一年のあいだ村で大切に扱われた後で、祭りの最後に神の元へ返されることとなっているのだという「神の使い」の世話役を任されたセスは懸命に自身の役割を果たそうとするのだが……。
※「雨を待つ国」のシリーズ作品です。ストーリーは独立していますが、前作の2人もメインの役どころで登場します。
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