心を埋める 98. 栄
羽多野から指定されたのは虎ノ門の雑居ビルにあるこじんまりとした居酒屋だった。約束の時間から五分ほど遅れて到着した栄が羽多野の名を告げると、奥まった席に案内された。 店主らしき初老の男と軽い調子で話しているところを見ると、羽多野はこの店の常連であるようだった。だからこそ、つい最近ま...
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