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本当は8月中に書いてしまいたかった「SummerDressing」ですが、思うようにはいかずすっかり9月。せめて暑いうちに完結を、と旅先でにてタブレットやスマホでちまちま進めています。わちゃわちゃとまとまりない話ですが読んでくださっている方には深い感謝を!やっぱり羽多野さんに隠し...
その他の番外|心を埋める(番外編)

Summer Dressing(6.トーマス)

 アリスの放言にトーマスはギョッとした。一瞬、愛おしい恋人の口を手でふさぐべきかと頭をよぎったくらいだ。天真爛漫なのは彼女の愛すべき個性だが、日本人相手だといささか遠慮がなさすぎるのは困りものだ。「アリス、そういうことは言わないで。これはソープオペラじゃなくて現実世界の話だし、僕...
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Summer Dressing(5.羽多野)

 羽多野は約束の時間の十五分前にはタイ料理店に到着して、友人カップルの到着を待ちかまえた。 メニューを眺めながら、前の晩、げっそりと疲れた顔で帰宅した栄の姿を思い起こす。 仕事に追い詰められているときとは違うどんよりとした表情。朝までの羽多野なら、その裏に隠されたものを探ろうと躍...
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Summer Dressing(4.羽多野)

 羽多野はここのところ、嫌な予感を募らせている。栄の様子がおかしいのはいつものことだが、それが隠しごとをされている気配とくれば、放っておくわけにはいかない。 正面から確かめるのは悪手なので、朝の慌ただしさに紛れて軽く探りを入れてみる。「そういえば、同僚からうまいタイ料理屋を教えて...
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Summer Dressing(3.栄)

 羽多野と、羽多野の職場のインターンシップ女を交えてのドタバタ劇がひと段落ついてから、栄はジェレミーと距離をおくべく努力をした。彼と出会い距離を詰めるきっかけとなったジムは退会したし、直接的に他人に拒絶を突きつけるなど、何より外面を気にする栄の性に合わないにもかかわらず「もう二人...