僕と機械仕掛けとゴースト

僕と機械仕掛けとゴースト(2)

 この学校には、僕と同じように家の仕事を継ぐことになっている生徒は多い。もちろん目の前にいるヒューゴやロドリゴもだ。けれど、同じような境遇に身を置く彼らからしても、末端とはいえこの年齢から仕事を手伝いはじめる僕の姿は奇妙かつ哀れに映るみたいだった。  新学期のたびに国内外の旅行...
僕と機械仕掛けとゴースト

僕と機械仕掛けとゴースト(1)

「終了。解答用紙を集めます」  肌身離さず身につけているレトロな懐中時計を凝視していた教師がそう告げると、教室中のあちこちからため息が聞こえてくる。  絶望、安堵。発した主によってその意味は様々だろう。  僕――アキヒコ・ラザフォードの場合は「解放感」。  最後の一科目の...
僕と機械仕掛けと思い出

【閑話休題】AP-Z92-Mに関する特記事項(後)

 アキヒコの暮らすテムズ川近くの住宅街から車を走らせ、郊外のラザフォード邸に近づくにつれて車窓には緑が増え、のどかな空気が漂う。  ベネットの父は、ラザフォード家住み込みの使用人だった。話に聞いたところでは、その父も、さらにその父も、代々ラザフォード家で仕事をしてきた。そもそも...
僕と機械仕掛けと思い出

【閑話休題】AP-Z92-Mに関する特記事項(前)

「……というわけで、先日の法定点検の結果、機能面での問題は特になかったとのことだ」  ラザフォード家の顧問弁護士であるエドワード・ベネットがそう告げると、かしこまった顔をしてダイニングテーブルに座っていた家事育児支援ロボットであるサーシャ――この名前は、現在の権利者である時期ラ...
お知らせ

拍手&コメント御礼

プリンSS完結です。栄は羽多野の下心を疑ったままですが、実は羽多野は(結果的に棚ぼたは美味しくいただく主義ですが)「ただ栄の喜ぶ顔が見たかった」だけ。伝わるようで伝わってないのが、このふたりらしいかな?という気もしています。 のんびりSSお付き合いありがとうございました。暑さに...
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