こぼれて、すくって

第8話

こんな気遣いをされるならば、いっそいつものように直接的に拙い案内や言葉をからかわれた方が良かったとすら思う。哀れまれることは、馬鹿にされることよりはるかに栄のプライドを傷つける。 羽多野の態度は面白くないものの彼に悪気がないことは理解しているし、さっきのあれは言ってみれば栄が助け...
お知らせ

拍手&コメント御礼

第6話更新時のミスで同じ内容が二度繰り返して記載されていた件、たいへん申し訳ありませんでした。ご指摘に気づいてすぐに修正しました! その他の誤字も修正済みです。さて「不本意お泊まり編」のはずでしたが7話では部屋にはたどり着けておりません。全30話くらいのつもりだったのですけど……...
こぼれて、すくって

第7話

悪い予想は的中し、栄はその場に崩れ落ちそうになるのをなんとかこらえた。「聞いていませんけど、そんな話」「なんだかずっと機嫌が悪いから、切り出しづらくて」 いけしゃあしゃあと口にする言葉を信じることなどできない。「俺の機嫌を気にするような繊細さがあれば、そもそも無理やり観光に連れ回...
こぼれて、すくって

第6話

そして日も暮れ、インド料理店で夕食をすませたふたりは羽多野のたっての希望によりパブでビールジョッキを傾けていた。丸一日、夕食まで付き合ってやったあげくにまだ……と思わなくもないが、プロの注ぐきめ細かくもったりとした泡の乗ったビールを思い浮かべると誘いを断る選択肢はなかった。 大使...
お知らせ

拍手&コメント御礼

拍手、コメントへは今日も多大なる感謝を捧げつつレスは以下よりどうぞ。誤字のご指摘もありがとうございました。すべてありがたく反映しました。 不本意デートは読んでいて楽しい→楽しんで書いた場面を楽しんで読んでいただけるのは、本当に嬉しいです。とは言え栄は決してデートであるとは認めない...