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78.  未生

未生が尚人と最後に会ってからは、もう二ヶ月近くが経とうとしていた。もちろん一度だって尚人からの連絡はないし、未生から行動を起こすこともない。倒れた栄に病院で付き添っていた、というのが尚人に関して未生が得た最後の情報で、要するにそういうことなのだと自分を無理矢理に納得させた。いくら退屈でも日々は過ぎる。あっという間に桜が咲き、散り、未生は大学三年に進級した。
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本日もメッセージありがとうございました。前振りをしていたせいで、せっかくの(?)尚人と栄の穏やか回でも、先に向けてドキドキさせてしまってすみません。次回は未生です。
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77.  栄

想像はしていたが、聞かされた話は栄にとって快いものではなかった。栄の生活が仕事中心になり自宅での態度が冷たくなるにつれて尚人が息苦しさを感じるようになっていたこと。栄には尊敬や憧れそして愛情を持っているが、その一方で他人への評価の厳しさが自分自身にも向けられることにプレッシャーを感じていたこと。大学院を辞めて以来、栄のあからさまな落胆に対してどう振る舞えば良いかわからなくなったこと。そして――セックスレス。
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本日もメッセージありがとうございました。栄と尚人のぎこちなくも穏やかな生活パートは今回まで——のつもりだったのですが予想外に長くなって1話に収まらなかったので、次回まで。78話から未生側のお話になります。
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76.  栄

もっと時間を持て余すのかと思っていたが、散歩、読書、家事に加え少し体調が戻ってからはジムでの軽い運動もはじめ、栄の療養生活は思った以上に順調に過ぎていった。自分は根っからの仕事好きのワーカホリックだとばかり思っていたが、休もうとすれば休めるというのは新しい発見だった。四月に入って少し経った日曜日、自室の収納をひっくり返しているところに尚人がやって来た。「栄、何やってるの?」