死に神の名付け親

Chapter 3|第53話

「なんだよって、おまえ……」 それはこっちの台詞だと思った。昨日ミュラー弁護士は、ルーカスはここを去り二度と戻ってこないのだと言った。実際にルーカス自身が部屋の鍵を開け荷物を持って出て行ったのだ。それが、なぜ今ここに。普段ならば学校に行っている時間だ。「本当はすぐにでも戻るつもり...
死に神の名付け親

Chapter 3|第52話

ソファに横たわったままぼんやりと部屋の中を眺める。たったひとりの同居人が消えただけで、たいして広くもない部屋ががらんと大きく見えた。そういえば、至るところにあったはずのルーカスの私物がなくなっている。ラインハルトがいない間に荷物を取りに来たのだろう。ルーカスは自分で鍵を開けて、荷...
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拍手&コメント御礼

ヤキモキさせてしまい申し訳ありません。いただいた感想、コメントはオスカルへの憎しみ含め嬉しく拝見しています!
死に神の名付け親

Chapter 3|第51話

返事を待ち構えていたかのように紙と万年筆を取り出すと、教務主任はその場で辞表を書くようラインハルトに迫った。それどころか、準備室に残したわずかばかりの私物を取りに行くときにまで、ぴったりと後ろをついてきた。 たった一本の電話のせいで、まるで犯罪者になったかのようだと思う。一方で、...
死に神の名付け親

Chapter 3|第50話

「……は?」 その質問を耳にした瞬間、頭が真っ白になった。平穏な生活を続けるために、これ以上傷つかないですむように隠してきたこと、誰にも気づかれないよう細心の注意を払ってきたラインハルトの秘密は、いともたやすく白日の下にさらされた。「そ、そんな話一体誰が。誤解です」 思わず身を乗...