僕と機械仕掛け

第3話

あいつが家を出て行った気配はない。別々の部屋とはいえ、いけ好かないロボットと二人きりで家にいるのは落ち着かない気持ちだった。腹立たしい気持ちのままに朝ごはんを断ったものの、部屋にこもって数時間もたてばお腹はぺこぺこになり、僕はだんだん心細い気持ちになっていく。 窓の外に目をやると...
死に神の名付け親

Chapter 1|第5話

ルーカスはソファの横に置いてあったカバンひとつを手に、そのままラインハルトの後を追ってきた。父は息子の反抗的な態度にあからさまにむっとした様子だったが、それ以上何も言わず、もちろん引き止めることもしなかった。 どうしようもなく腹が立った。父親が何を考えて自分をここに呼び寄せたのか...
お知らせ

「死に神の名付け親」のカップリングについて

わたしは割と、初恋や幼い恋愛を貫く話が好きでよく書くのですが、たまには「初恋を失った人の話」も書いてみたいなというのが今回。なおカップリング属性であらかじめ地雷避けしたいわという方はこちらをご覧ください。
死に神の名付け親

Chapter 1|第4話

いくら感情を押し殺して生きているとはいえラインハルトだって鬼ではない。陰鬱な様子でリビングにいる見知らぬ少年が事故で両親を失ったばかりだと知れば、哀れみに少しくらいは心を動かされた。 だが、自分の部屋に赤の他人――しかも否応無しにコンプレックスを刺激してくる外見を持つ少年を連れて...
死に神の名付け親

Chapter 1|第3話

ラインハルトは一瞬、自分はやって来る場所を間違えたのだと思った。もしくは、時空がゆがんで奇妙な世界にでも足を踏み入れてしまったのかもしれない。 リビングの古ぼけて色の少しあせた革張りのソファに居心地悪そうに座っている少年――それはまるで、かつての自分のように見えた。 ほっそりとし...