うつくしいあし

第11話

普段のあまり感情の起伏を見せない様子から、どうやらぼくは自分でも気づかない内心で、宇田の体温は低いものだと思い込んでいたらしい。しかし導かれるように触れた彼の唇は意外にも温かくて、少し濡れていて、ほんのりとビールのにおいがした。 軽くゆっくりと口づけてから、同じくらいゆっくりとし...
お知らせ

拍手&コメント御礼

「うつくしいあし」第10話を更新しました。更新ペースが一定しなくて恐縮です。金曜以降わたしは(もともと好きで、伝統的?なものやWikipediaは読んでいたのですが)「遭難ドキュメント」にどハマりしてしまい、山と渓谷社のドキュメントシリーズを読むためだけに、とうとうアマゾンアンリ...
うつくしいあし

第10話

その次に宇田に会ったときに、最近ドラマ化されたミステリー小説の話になった。昆虫学者が遺体を食べる昆虫の状況をもとに殺害の時刻や場所を解明し事件を解決に導いていくという内容で、人気俳優が主演していることもあり今クール一番の注目作品であるらしい。テレビをつけてCMを見かけない日はない...
お知らせ

拍手&コメント御礼

ちょっと間隔があきましたが「うつくしいあし」更新しました。できれば明日も更新したいです。久しぶりにメールフォームから感想くださった方ありがとうございます。まめにメッセージくださる方にも、ときどきの方にも、一度だけの方にも感謝してます。匿名メッセージって「「あんな恥ずかしいこと書い...
うつくしいあし

第9話

「――土岐津さん、何かいいことでもありました?」 リハビリ後のマッサージを終えるタイミングで、宮脇が突然そんなことを言い出した。ぎくりとするのは図星で、別に悪いことではないのに隠したくなるのは内心を当てられた照れくささのせいなのかもしれない。「どうしたんですか、急に」 施術台の上...