その他の番外|心を埋める(番外編)

スリープ・トーク(3)

「えっ、む……」 むらむら、という性欲を直接的に表現する言葉に尚人はうろたえた。 確かにそれ以前の「触れない」「寂しい」というやり取りにも多分に性的な含意はあったが、それ以上を口にしないのが尚人。こういうときに心のままに露骨な言葉を口に出すのは未生らしいといえば未生らしい。 普段...
ミカドゲーム|心を埋める(番外編)

ミカドゲーム(おまけ)

日曜の朝、羽多野が目を覚ますと隣はもぬけの空だった。 枕やマットレスのへこみは、ささやかではあるが確かな《《彼の痕跡》》。手を触れるとすでにぬくもりは消えているところからすると、栄は少なくとも数十分前には起き出して、ベッドを出て行ったのだろう。 栄の同僚の強引な来訪という予定外の...
その他の番外|心を埋める(番外編)

スリープ・トーク(2)

――起きてる? 画面に浮かび上がった短いメッセージに心が踊る。尚人はすぐさまロックを外して、メッセンジャーアプリを開く。 起きてるよ、と文字を打ち込んだところで指を止める。これではまるで、ずっとスマートフォンを握りしめて未生からの連絡を待ち望んでいたみたいではないか。きっとこうい...
お知らせ

拍手&コメント御礼

「スリープ・トーク」今回は未生と尚人の短いお話です。会えない夜に電話で……ネタですが、なかなか肝心の場面にたどり着かずに前後編に分割です。一緒にいられないときに相手のことを思って浮き足だったり寂しくなったり、というのも書いていて楽しいものです。Twitterにも掲載しましたが、「...
その他の番外|心を埋める(番外編)

スリープ・トーク(1)

未生×尚人。会えない週末のお話です。 ――土曜日って、こんなに長かったっけ? 未生のいない休日は、とんでもなく長く退屈だ。土曜日の夜、テーブルに置いたままのスマートフォンをちらちら眺めながら相良尚人はため息をついた。 手を伸ばしたマグカップは空っぽ。早い時間に夕食を終えてからどれ...