こぼれて、すくって

第16話

喉のあたりを締め付けられたような、胸を強く押されたような感覚に息が詰まる。突然羽多野から投げつけられた言葉は完全に栄の虚をついた。 いや。でも――栄は心を落ちつけようとする。 尚人と笠井未生が付き合っているとしたって、まったくの想定外というわけではない。尚人の心はずっと栄への情と...
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拍手&コメント御礼&アンケートのお知らせ

多分、そろそろ色っぽい展開があるのではと毎回楽しみにしてくださっているのではないかと思うのですが、妙に深刻な顔して真面目にセックスについて語らっているだけですみません。もうちょっと……(と言いすぎてだんだん詐欺みたいになってますね)。すでにTwitterの方からご覧になって、回答...
こぼれて、すくって

第15話

突然セックスが怖いなどと言われて驚いたのか、羽多野は不思議そうに栄の顔をしばらく見つめ、何度か瞬きしてから聞き返した。「怖いって、失敗するんじゃないかって意味で?」 失敗、というのは要するにいざベッドに入って勃起しないとか、中折れしてしまうとかを指すのだろう。別の不安の方がより大...
お知らせ

拍手&コメント御礼

ここのところやや不調で同じ分量書くにも普段の倍くらい時間がかかっており、そんな状況なのでひときわ拍手やコメントが沁みます(むしろいただいたコメントでこちらが萌えを補給されているというか)。ありがとうございます。では、感想へのレスは以下からどうぞ。 本編の羽多野は嫌いだったけど、今...
こぼれて、すくって

第14話

「……はぁ!?」 冗談にしても悪趣味すぎる言葉に、思わず口の中の酒を一気に飲みこんでしまった栄は激しくむせる。 アパートメントの共有部分の清掃や日中に届いた荷物の預かりなど管理業務を担うコンシェルジュは初老の女性で、栄とは会えば挨拶を交わす程度の関係だ。しかしここに居座るようにな...