心を埋める

37. 栄

「いやー、やっとこれで年末って感じですよね」背もたれが壊れかけた椅子の上で大きく伸びをしながら、大井がここしばらく耳にしたことのない爽やかな声を上げた。「その前にクリスマスもありますよ、係長。彼女さんへのプレゼント何にするんですか?」
僕と機械仕掛けとビビ

第10話

僕が泣きながら頼み続けるとサーシャはやっと電話をかけた。それからお医者さんは嫌だといったきり気を失ってしまったビビを抱きかかえてリビングへ連れていき、ソファに寝かせてブランケットをかけるとため息をついた。 サーシャは何も言わずに難しい顔をしている。こんなに具合の悪そうなビビを見て...
お知らせ

拍手&コメント御礼

昨日も感想いただきありがとうございました。現代ものではあまり込み入った話を書いたことがなかったので今回ちょっと新境地です。続きも楽しんでいただけるよう頑張ります。
心を埋める

36. 未生

柄にもなく未生は動揺した。過去にもセフレ同士が鉢合わせた経験は何度かあるが、よりによっていま落とそうとしている相手と、別れを告げようとしている相手が一堂に、というのはどう考えても最悪だ。「映子、おまえ何でここに?」
僕と機械仕掛けとビビ

第9話

ビビは無理やりみたいに僕を部屋まで引っ張ってきた。 サーシャはお茶とお菓子をトレイに載せて部屋まで持ってくると、僕の机に置いて謝りもせずに出て行ってしまった。見たことないくらいよそよそしい態度に、僕はますますどうしたら良いのかわからなくなる。「サーシャはひどいよ。僕はただビビと仲...