死に神の名付け親

Chapter 2|第23話

ルーカスはあっさりとしたものだがラインハルトは納得がいかない。自分だって、父親との確執があるからほとんど出入りすることはなくなったとはいえ、生まれ育った家への愛着や思い入れはそれなりにある。まだ両親を失って一年も経たない少年にとってはなおさらあの家は大切なのではないか。「おい、本...
死に神の名付け親

Chapter 2|第22話

ミドルティーン。まだ世の中のことなどろくに知らないのに、何もかもわかったつもりになっている年頃。愛だって恋だって、いともたやすく永遠の真実だなんて信じて、それがただの気まぐれだと知るのは正気に戻ったとき。もっとも自分のようにいつまでも正気に戻れない人間だっているのだが。 サイドテ...
死に神の名付け親

Chapter 2|第21話

ルーカスはあっという間に切り分けたケーキの一切れを食べ終え、さらにもう一切れを皿に移した。見ていて気持ちよくなるほどの食べっぷりだが眺めていると空腹感が刺激される。ケーキなんてもう何年口にしていないだろう。口の奥から唾液が湧き上がってくるのを感じた。本当は甘いものが嫌いだなんて嘘...
死に神の名付け親

Chapter 2|第20話

「ほら、甘いもの好きなんだろう」 話題をそらそうとしてラインハルトがテーブルの上にケーキの箱を置くと、ルーカスは気を取り直したように少しだけぎこちない笑顔を見せてもう一度「ありがとう」と繰り返した。 喜ぶ姿を期待していたのは確かなのに、いざ笑顔と感謝の言葉を前にするとどう反応する...
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