その他の番外|心を埋める(番外編)

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大きいのがお好き?(2:未生)

「未生くんは、コメダ珈琲って行ったことある?」 尚人の質問はさりげなさを装ってはいたが、その奥に潜む複雑な心情を未生は見逃さなかった。 たかがコーヒーショップの話題。だが、一週間ぶりの逢瀬だというのに、はるばるやって来た未生にまず切り出すのが「コメダ」とは、あまりに唐突すぎる。尚...
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大きいのがお好き?(1:尚人)

さっきから問題集とノートの間で視線をさまよわせながら、シャープペンシルをくるくると回していた少女が顔を上げる。 問題が難しすぎたかな? 彼女が気負うことなく質問できるよう、努めて親しみやすい笑顔を浮かべる相良尚人に、投げかけられた質問は想定外のものだった。「ねえ相良先生、コメダ行...
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スリープ・トーク(5)

まぶたを突き抜ける眩しさに、尚人は目を開く。「……!」 朝、と呼ぶにはもはや強すぎる光。明らかな寝坊だ。一気に脳が覚醒し、体を起こしたところで今日が日曜であることを思い出す。未生が隣にいないから、つい平日であると勘違いしそうになったのだ。「良かった」 安堵の呟きに続いて、少しずつ...
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スリープ・トーク(4)

本当は確かめるまでもなく、自分が欲情していることには気づいていた。 触れられて、煽られて、高みに導かれるだけではない。いつからか尚人は、不意に未生が見せる頼りなく子どもっぽい一面に掻き立てられる熱を意識するようになった。 子どもっぽいという言葉を未生は嫌うから、あえて伝えはしない...
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スリープ・トーク(3)

「えっ、む……」 むらむら、という性欲を直接的に表現する言葉に尚人はうろたえた。 確かにそれ以前の「触れない」「寂しい」というやり取りにも多分に性的な含意はあったが、それ以上を口にしないのが尚人。こういうときに心のままに露骨な言葉を口に出すのは未生らしいといえば未生らしい。 普段...