その他の番外|心を埋める(番外編)

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Summer Dressing(3.栄)

羽多野と、羽多野の職場のインターンシップ女を交えてのドタバタ劇がひと段落ついてから、栄はジェレミーと距離をおくべく努力をした。彼と出会い距離を詰めるきっかけとなったジムは退会したし、直接的に他人に拒絶を突きつけるなど、何より外面を気にする栄の性に合わないにもかかわらず「もう二人き...
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Summer Dressing(2.栄)

土曜日のブランチは栄にとって悪夢のような体験だった。それはもう、思い出すだけで鳥肌が立つくらいに。 とはいえ最初から最悪だったわけではない。むしろ一日のはじまりとしては最高といって良かった。少し前に開店した感じの良さそうな店でブランチをしようと、ジムのついでに羽多野と立ち寄ったの...
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Summer Dressing(1.トーマス)

ある六月の月曜日、トーマス・カニンガムはいつも通り始業時間に余裕を持って在英日本国大使館に出勤した。 始業前に紅茶を一杯。それが仕事に就いて以来の彼の習慣だし、おそらくこの世の多くの英国人にとっての習慣であるはずだ。もちろん出勤前にも朝食――日によって異なるが、シリアルか薄焼きト...
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大きいのがお好き?(4:未生)

「お待たせしました」の声に続いて、次々と注文したものが目の前に並ぶ。 確かにファストフードや廉価ファミレスと比べればフードの単価はいくらか高めかもしれない。「デート」の名目がなければ未生は、複数品頼むことをためらっていただろう。 だが、運ばれたものを見ればボリュームは値段相応。い...
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大きいのがお好き?(3:尚人)

半ば押しつけられるかたちで生徒と「コメダでノーマルサイズのシロノワールとかき氷を食べる」という約束を交わし、尚人がまず考えたのはひとりで店に行くことだった。 だが、甘い物は別腹と公言してはばからない女子高生ですら持て余すようなスイーツを、しかも二品。とても自分の手に負える気はしな...