神を屠る庭

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7. 花の名を君に

男が再び目を覚ましたのは明け方のこと。太もものあたりに擦りつけられる固い感触で起こされるのは、今の生活がはじまってからは珍しいことではない。何しろ腕の中で眠る少年はちょうど少年から青年へと心も体も変化をはじめる年頃だ。色恋や他人との性的な関係など自分とは縁遠いものと自覚していた男...
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6. 雨のあと

男は目を覚ました。頭上には月や星が輝いていて、視界の隅ではちらほらと火が燃えている。まだ目覚めには早すぎる時刻だ。落ち葉が朽ちてできた柔らかい土の上で男は毛布を被って横たわっている。そして腕の中には温もりがある。「ん……」 腕の中の少年が身じろぎをして小さなうめき声を上げたので、...
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5. 呼べない名前

「おい、セス」 神の使いの小屋から戻り屋敷に入ってきたセスを見つけたスイが駆け寄ってきた。セスが手にした盆をのぞきこみ、すべての器が空になっているのを確かめるとその顔に笑顔が浮かぶ。「調子がいいみたいだな」 セスは首を大きく縦に振った。話したいことは他にもあるが、両手がふさがって...
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4. いましめと傷

男は疲れたように頭を壁にもたせかけると再び目を閉じた。まるで意思の疎通ができないセスなどそこに存在していないかのように――その発想はひどく悲しいものだが、心情は理解できる。 彼は最初に断崖で見つけたときと比べていくらかやつれたように見える。ここに来てから数日、セスが世話役に指名さ...
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3. 新しい務め

数日後、セスはスイの部屋に呼ばれた。 初めて狩りに参加した晩以来、二度目を誘う声がかかっていないことから何となく用件は想像できた。いくらスイが弟に対して寛容であるとはいえ、病気がちな父の後を継いで近い未来に|長《おさ》となる立場としては集落の若者たちから身内びいきで反感を買うこと...