僕と機械仕掛けとビビ

僕と機械仕掛けとビビ

僕と機械仕掛けの不在(2)

「……で、アキヒコはサーシャが一週間家を空けることに納得がいかずに、まだ拗ねているというのか」 おじいさんの家のリビングのソファで僕は丸くなって頭までブランケットをかぶっている。ブランケットは家のベッドから持ってきたもので、もちろん枕もいつも使っているものを運んでもらった。それ以...
僕と機械仕掛けとビビ

僕と機械仕掛けの不在(1)

学校から帰って、手を洗ってダイニングのテーブルに座る。今日のおやつはベイクウェル・タルトとカフェオレだ。 ずっと前、僕がまだ小さな子どもだったときはサーシャのコーヒーをいくらうらやましがっても飲ませてはもらえなかった。だめだと言われれば言われるほどあこがれが強くなったから、小学校...
僕と機械仕掛けとビビ

第12話

手をつないでバス停まで歩いた。少し待って僕たちの家に向かうバスがやってくると、ひとつだけ空いていた座席にサーシャは僕を座らせた。 サーシャはバスや電車では座らない。どうして座らないのか不思議に思って聞いたときには「私はあまり疲れませんから」と言っていた。それもサーシャがロボットか...
僕と機械仕掛けとビビ

第11話

「ねえサーシャ、ビビの家に連れて行って」 どうしても納得がいかない僕は思い切ってサーシャにお願いしてみることにしたけれど、案の定サーシャは冷淡だ。「……そんなの意味ないでしょう。引っ越したんですから家に行ったところで誰もいませんよ」 無表情に僕を見下ろし、たったの一言で僕の頼みを...
僕と機械仕掛けとビビ

第10話

僕が泣きながら頼み続けるとサーシャはやっと電話をかけた。それからお医者さんは嫌だといったきり気を失ってしまったビビを抱きかかえてリビングへ連れていき、ソファに寝かせてブランケットをかけるとため息をついた。 サーシャは何も言わずに難しい顔をしている。こんなに具合の悪そうなビビを見て...