僕と機械仕掛けと思い出

僕と機械仕掛けと思い出

僕と機械仕掛けと思い出(8)

作戦会議、と言っていたけれど実際のところそれはベンの独演会で、僕はただの観客だった。 シルビアがどれだけ可愛くて素敵かを夢でもみているかのように語りながら、彼女が喜びそうなプレゼントのアイデアを次々に挙げていくベン。たまに思い出したように「どう思う?」とか「他にいい案ある?」と投...
僕と機械仕掛けと思い出

僕と機械仕掛けと思い出(7)

「ねえ、これからベンの家に遊びに行っていい?」 迎えにきたサーシャにたずねると、少し戸惑うような間をおいてからうなずいた。「構いませんが……早く言ってくれれば、ちゃんと手土産を準備したのに」「だって、急に誘われたんだ」 サーシャの顔をまっすぐ見ることができないのは、ベンが言った「...
僕と機械仕掛けと思い出

僕と機械仕掛けと思い出(6)

一度は口論になったものの、僕の進学問題についてサーシャは距離を置くことに決めたらしい。「契約どおりにあなたのお世話をするのが私の務めですから、進学について口を挟むことはやめておきましょう。アキが嫌がるならその話はしません。サー・ラザフォードやベネット氏とよく話し合ってください」 ...
僕と機械仕掛けと思い出

僕と機械仕掛けと思い出(5)

サーシャは怖い顔をしてアパートメントの前に立っていた。 アンドロイドは普通、人間ほどには表情の変化が大きくない。けれど長く一緒に暮らしている僕には、眉や目、唇のちょっとした動きだけでサーシャの気持ちが手に取るようにわかるのだ。「ずいぶんあわてて走ってきたようですが、どこへ行ってい...
僕と機械仕掛けと思い出

僕と機械仕掛けと思い出(4)

ドアが閉まる音ですら、いつもよりもずっと冷たく感じた。 サーシャが出て行ってひとり残された部屋で、もやもやした気持ちは大きくなるばかりだ。僕は他の誰でもなくサーシャと離れたくないと思っているのに――彼は同じようには思ってくれていないのだろうか。悲しい考えに胸がぎゅっとなる。 頭を...