僕と機械仕掛けとゴースト

僕と機械仕掛けとゴースト

僕と機械仕掛けとゴースト(14)

自分が何を気にしているのか、何に動揺しているのかがわからなくて、だからこそ不安になる。 食事が必須でないとか、定期的に法定点検を受けなければいけないとか、怪我をしても血が出ないとか、成長も老化もしないとか。僕は全部知っていて、でも深く考えたことはなかった。ほとんどの時間を家の中で...
僕と機械仕掛けとゴースト

僕と機械仕掛けとゴースト(13)

市販品で最高ランクの育児支援ロボットがこのような作りなのだから、サーシャの服の下も同じなのだろうか。少しがっかりした気分になる。 でも、どうしてがっかりするんだろう? 僕はサーシャがどんなアンドロイドより精巧に作られていて、完璧に役目をこなすことを誇りに思っていたのだ。いや、もし...
僕と機械仕掛けとゴースト

僕と機械仕掛けとゴースト(12)

ヒューゴを乗せた黒い自動車が走り去るのを見送ると、どっと疲れがこみあげた。とても長い一日だった。しかも、念入りな準備もむなしく僕の秘密はばれてしまったのだ。 とぼとぼと重い足を引きずって階段を上りドアを開けると、早速はじまるのはサーシャのお説教。「一体どうしたんですか。お友だちを...
僕と機械仕掛けとゴースト

僕と機械仕掛けとゴースト(11)

とにかく僕は、ヒューゴにさっさと家を出ていって欲しかった。 こんな気持ち、ベンや、他の友だちを招いていた頃に抱いたことはない。あの頃は僕の家にサーシャがいることや彼の作る料理が絶品であることはいつだって自慢だった。 この感情は恥ずかしさとは違っていて――要するに僕は、誰かがここに...
僕と機械仕掛けとゴースト

僕と機械仕掛けとゴースト(10)

「えっと、ヒューゴ。今のは……」 気分は最悪。かといってどうにかすればこの場を取り繕うことができるのではないかという期待を捨て去ることもできず言葉を探していると、玄関前へ車が滑り込んできた。 後部座席にヒューゴと並んで乗り込むと、ドアが閉まる。「行き先は駅でよろしかったですね」 ...