恋で死ぬ。かもしれません

48. 蒔苗、苦悩を吐露する

倒れたばかりだから家で休んだ方が、とらしくもない常識的なことを言い出す蒔苗のマンションに押しかけると、アカリはまっすぐベッドルームへ向かう。アカリ自身に記憶はないものの何度も蒔苗に抱かれたベッドに腰掛け、そのまま後ろに体重をかけると仰向けになる。いくら鈍感な蒔苗でも、さすがに今アカリが何を望んでいるかがわからない訳ではないだろう。そして蒔苗だって当然同じことを望んでいてくれなければ困る。
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47. 終わりよければすべてよし

蒔苗の唇が自分のそれに触れている。それはまるで夢のようで、なかなか現実感のわかないアカリは何度も「もう一度」とねだった。控えめでためらうようなキスはもどかしくて、物足りなくて、でも今はその初々しさが何よりも愛おしかった。「ところで、さっき滝の妊娠は俺の勘違いだと言ったな?」
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46. 人は変わる、こともある

「……あれ?」目を開けると、白っぽい部屋の消毒っぽい匂い。あれ、俺路上でよくわからない奴に後ろから抑えられて、死んだんじゃなかったっけ? 慌てて体を起こそうとすると、ぐいと押さえつけられる。「動くな!」
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45. 絶望、そして大作戦

神様、どうしたらいいでしょう。俺の好きな人は連続猟奇殺人犯かもしれません。アカリは決して信心深い方でないどころか、実家が世話になっている寺が浄土真宗なのか真言宗なのか果たしてもっと別の宗派なのかすら知らないくらいの人間だ。だが、そんなアカリでも神の名を呼びたくなることくらいある。
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44. 生きるべきか、死ぬべきか

「……というわけで、産むことにしちゃった~!」――死ね、このリア充。場所はゼミ室。目の前で満面の笑顔を浮かべる百合子を前に、アカリは心の中で呪詛を吐く。が、すぐに思い直して「いや、ごめん今のなし。生きろ、腹の子供も元気に生まれてくれ」と訂正する。