恋で死ぬ。かもしれません 22. 恋とは落ちるもの
帰国すればもう八月。試験と合宿でアルバイトに入れない日々が続いたので、後期の授業料納入に向けてここからがアカリにとっては稼ぎどきになる。指導教員である倉橋がいないので八月いっぱいはゼミも休み、もちろん自主研究があるので自由にゼミ室や設備は使えるが、毎日大学に行く必要はない。アカリは正直ほっとしていた。なぜなら、これでしばらく蒔苗の顔を見ないですむからだ。合宿代という予想外の大きな出費があったのでうっかり誘いに乗ってしまったが、これからは普段のバイトで地道に稼げば、もう蒔苗からの危険な誘いに乗る必要もない。
