まぶたに蜜|心を埋める(番外編)

24.栄

膝をついて頼むまでのことはしなかったものの、羽多野が渋りながらも「理不尽な態度の理由は嫉妬である」と表明したことで、いくらか栄の気は晴れた。 だからといって「自分も悪かった」と口に出す気になれないのは、ひとつには、インターン女の件で「どっちもどっち」なのではないかという思いが拭い...
僕と機械仕掛けと思い出

僕と機械仕掛けと思い出(11)

サーシャはおじいさんといくつかの会話を交わしてから、僕にささやいた。「帰り道がわからなくなってしまったみたいですね。住所も電話番号も思い出せないようなので、とりあえず警察に連れていきましょうか」「警察?」「ええ、もしかしたら家族から捜索願が出ているかもしれません。そうでなくとも、...
お知らせ

拍手&コメント御礼

「機械仕掛け」の更新が続いています。今週末こそ「まぶたに蜜」の続きを、続きを……と奮闘していますが、予定は未定でございます。のろのろ更新の中、拍手や「いいね」もありがとうございます。お返事不要でのメッセージ(すごく嬉しかったです……!)も励みになってます。あと多分こちらをご覧の方...
僕と機械仕掛けと思い出

僕と機械仕掛けと思い出(10)

僕はもう、何を言えば良いのかわからない。ただ黙っておじいさんと隣り合って座っていた。 どのくらい経っただろう、ぱっと街灯にあかりがつき、いつの間にか空がすっかり暗くなっていることに気づく。肌寒いし、さすがにサーシャも僕が帰って来ないことに気づいているはずだ。 不安に襲われる僕とは...
僕と機械仕掛けと思い出

僕と機械仕掛けと思い出(9)

いくら人の少ない公園とはいえ、話しかけてくる子どもは僕以外にもいたのかもしれない。そして、僕からはほとんどのお年寄りが似通って見えるように、お年寄りからはほとんどの子どもは同じに見えるのかもしれない。 だから、これは不安に思うようなことではないはずだ。自分に言い聞かせて、僕はおず...