心を埋める 44. 尚人
ようやく繋がりを解かれた尚人は、大きくひとつ息を吐いてからゆっくりと目を開けた。腰には重苦しいだるさがあり、受け入れていた場所は激しい抽挿のせいでひりひりと痛んだ。ちらりとベッドの脇に目をやると、フローリングにはぞんざいに口を結んだコンドームが三つ転がっている。尚人は一度もつけなかったはずだからこれは全部未生の分で、少なくとも彼は尚人の中で三度達したということになる。だが未生の普段の強引さを思えば、毎回律儀にゴムを付けてくれることだけでもじゅうぶん紳士的に思える。
