死に神の名付け親

死に神の名付け親

Chapter 3|第50話

「……は?」 その質問を耳にした瞬間、頭が真っ白になった。平穏な生活を続けるために、これ以上傷つかないですむように隠してきたこと、誰にも気づかれないよう細心の注意を払ってきたラインハルトの秘密は、いともたやすく白日の下にさらされた。「そ、そんな話一体誰が。誤解です」 思わず身を乗...
死に神の名付け親

Chapter 3|第49話

もう二度と恋に落ちたりはしないと思っていた。 永遠のものだと思っていた初恋はあっけなく終わり、残されたのは虚しさと醜く成長した体だけだった。自分だけが特別なわけではない。この世にはきっと性癖と折り合いをつけて生きていく同性愛者だって、失くした恋をあきらめて他の誰かと現実的な生活を...
死に神の名付け親

Chapter 3|第48話

家までの短い道のりを黙ったまま歩いた。その間ずっとルーカスがふらつく体を支えてくれたが、そのせいでむしろラインハルトの脚は震えてもつれがちになった。自分がみっともない姿をしていることはわかっているから、月に雲がかかっている暗い夜であることに感謝した。 ぴったりと寄り添ってくるのは...
死に神の名付け親

Chapter 3|第47話

そこから先の記憶はあいまいだ。オスカルからも、自分が少年趣味の異常性愛者だと認識された。そのショックはあまりに大きくて、ラインハルトはその誤解を説くことに必死になった。 ルーカスがレーベンスボルンでナチの庇護を受けて育ったこと以外は、ほとんど何もかもを話した。彼がもともと孤児であ...
死に神の名付け親

Chapter 3|第46話

恥ずかしさ、惨めさ、いたたまれなさ。一気に押し寄せてきたネガティブな感情をどうにかやり過ごそうと、ラインハルトはぐっと奥歯を噛み締めた。 やっぱりここについてくるべきではなかった。いくらオスカルが親しげに笑いかけてきたからって、いくらあの瞬間は自分にとってオスカルとのことが完全な...