死に神の名付け親

死に神の名付け親

Chapter 3|第40話

ラインハルトは自分の対応が誤っていたことには気づいていたが、同時にその場で余計なことを口にしたところで墓穴を掘るだけであろうこともわかっていた。 確かにラインハルトはルーカスの少年らしい美しさに満ちた外見に憧れ執着していると告白した。だが一方で、その思慮深さや優しさが外見以上の美...
死に神の名付け親

Chapter 3|第39話

ルーカスを引き取って以降、何度かは父から連絡があった。父としてはラインハルトの「病気」が治ったことを確認するためにルーカスを差し出し試したい気持ちと、もし何か――例えばラインハルトがルーカスによこしまな行為に出るようなことがあれば、教会の仲間たちの手前立つ瀬がないという不安の板挟...
死に神の名付け親

Chapter 3|第38話

ベッドに入ってからも、ラインハルトの頭からはついさっき交わしたルーカスとのやり取りが離れなかった。ルーカスの不安はまだ消えてはいなかった。戦争の中で実の両親から引き離され、ようやく安住の場所を与えてくれた育ての両親をも失い、当初は望まれもせずここにやってきた。それらの出来事が彼に...
死に神の名付け親

Chapter 3|第37話

会は三々五々に解散となり、店を出て家に帰るラインハルトは珍しく少し酔っていた。普段から酒を飲むような習慣はない。誰かと酒を酌み交わすような機会もない。滅多に飲まないからこそビールのほんの数杯で酔っ払ってしまうのも特に不思議ではなかった。 クララは学校を去り夫とともに新しい生活をは...
死に神の名付け親

Chapter 3|第36話

遅刻ぎりぎりに息を切らして小学校に滑りこんだことを除けば、一日は普段と変わりなく過ぎた。いつもと同じように校内の掃除や営繕をしながら、ときおり話しかけてくる子どもたちの相手をしていればあっという間に時間は過ぎる。そして、普段ならば仕事を終えればまっすぐ家に帰るラインハルトだが、今...